意匠の国際登録制度

1.意匠の国際登録制度

意匠の国際登録制度とは

日本が、ハーグ協定(ジュネーブ改正協定)に加入したことにより、1つの国際出願によって、複数国(指定締約国)への意匠登録出願が可能となりました。



ハーグ協定の締約国

ハーグ協定の締約国(政府間機関)は、以下の通りです。

アフリカ知的財産機関(OAPI)アルバニアアルメニア、 ベネルクス知的財産庁(BOIP)(ベルギー、ルクセンブルグ、オランダ)、 アゼルバイジャン、ベリーズ、ベニン、ボスニア・ヘルツェゴビナボツワナブルネイ・ダルサラームブルガリア、コートジボアール、 クロアチア北朝鮮デンマークエジプトエストニア欧州連合フィンランドフランス、ガボン、ジョージア(グルジア)ドイツガーナ、ギリシャ、ハンガリーアイスランド、 イタリア、日本キルギスラトビアリヒテンシュタインリトアニア、マリ、モナコモンゴルモンテネグロ、モロッコ、ナミビア、ニジェール、ノルウェーカンボジアオマーンポーランド韓国モルドバルーマニアルワンダサントメ・プリンシペ、セネガル、セルビアシンガポールスロベニアスペイン、スリナム、スイスシリアタジキスタントルクメニスタンマケドニア旧ユーゴスラビア共和国チュニジアトルコウクライナ米国
(2017年7月現在 下線はジュネーブ改正協定締約国)

国際登録の更新や名義変更などの維持管理手続きは、WIPO(世界知的所有権機関:World Intellectual Property Organization)国際事務局で一元管理されます。

マドリッドプロトコルにおける国際出願のように、基礎出願や基礎登録は不要です。したがって、第1出願として、国際出願を行うことも可能ですし、他の出願に基づく優先権を主張して国際出願を行うこともできます。また、意匠の国際登録制度においては、マドリッドプロトコルにおけるセントラルアタックのような制度はありません。

国際出願と各国ごとの出願との比較

   国際出願  各国ごとの出願
 出願手続き  国際事務局への一つの手続で複数の指定締約国へ出願したのと同じ効果を得ることができます。  各国ごとに願書を作成して、出願手続きを行う必要があります。また、それぞれの国が定める書式で手続きを行う必要があります。
 言語  英語、フランス語、スペイン語から選択された単一の言語で手続きが可能です。  各国ごとに異なる言語で書類を作成する必要があります。
 審査  国際事務局への拒絶の通報は、国際公表から6カ月(又は12か月)以内に制限されます。  審査期間の制限のない国もあります。
 維持管理  国際事務局で一元管理されます。権利の維持管理に関する手続きは国際事務局に対して行います。  各国ごとに手続きを行う必要があります。
(例:名義変更や更新手続き等は各国ごとに行う必要があります)
 代理人  出願時には、各国ごとの代理人は不要です。但し、拒絶の通報がなされた場合には、その国の代理人が必要な場合があります。  通常、国ごとに代理人を選任する必要があります。


以上のように、各国ごとの翻訳等の時間が不要であるため、迅速な出願が可能です。また、翻訳費用や代理人費用が不要なので、経費を節約することができます。